耳あな型と耳かけ型。どちらが良いの?

(答えはブログ後半にて)

こんにちは。成城補聴器フィティングルームです。

本日は令和3年6月21日。太陽が最も北に寄り、北半球では昼が一番長い日「夏至」ですね。これから益々暑くなり、まだマスクも耳に掛けなければならない「特殊な」真夏に向かいます。皆様、熱中症にお気をつけてお過ごしくださいませ。


補聴器の形状選択は、使う方にとって長年の課題

さて、耳に掛けるといえば「耳かけ型補聴器」を思い浮かべます。形状が異なる「オーダーメイド耳あな型補聴器」と「耳かけ型補聴器」は長い期間、”1番のカタチ”を争ってきた間柄です。

耳かけ型補聴器
耳あな型補聴器
日本国内 補聴器形状別 台数推移 1990年から2020年 日本補聴器工業会 成城補聴器
日本国内 補聴器形状別 台数推移 1990年から2020年 日本補聴器工業会・成城補聴器

2005年 オーダーメイド耳あな型補聴器が1位の形状でした

上記グラフをご参照ください。1990年頃、台数比の半分程度を占めていたのは耳かけ型補聴器でした。当時は耳あな型補聴器、ポケット型補聴器もある程度の出荷がなされていた、形状的には選択の幅がある時代でした。補聴器の日本国内出荷台数は約30万台でした。

しかしながら2000年頃からオーダーメイド耳あな型補聴器が伸び始め、2005年に半分程度の台数比を占めて形状別1位になりました。

過去10年間は耳かけ型補聴器が1位の形状

その後、ハウリングキャンセラー機能の発達によってオープンフィッティングが普及し始めるとまた耳かけ型補聴器が伸び始め、コロナ前の2019年に台数、割合ともに過去最高(補聴器全体では30年間で約2倍の60万台の出荷を達成)となりました。


コロナ禍以降は、オーダーメイド耳あな型補聴器が大人気!

2020年4月以降、みたび補聴器の形状選択に変化が見られます。契機はコロナウイルスの蔓延に伴う、マスクの使用であったと成城補聴器では考えます。

日本国内 補聴器 出荷台数 伸び率(日本補聴器工業会・成城補聴器) 耳かけ型補聴器 オーダーメイド耳あな型補聴器
日本国内 補聴器 出荷台数 伸び率(日本補聴器工業会・成城補聴器)

コロナ禍以前は前述の通り耳かけ型補聴器の伸び率が高く、オーダーメイド耳あな型補聴器は耳かけ型補聴器に押され、減少の一途を辿っていました。しかしコロナ禍以降は一転し、オーダーメイド耳あな型補聴器を選択される方が日本では増えています。

耳かけ型補聴器はその構造上、どうしても耳たぶに負担がかかります。そこに眼鏡、マスクと追加されると、しっかりと支えきれなくなり、補聴器を紛失するおそれも。

でも成城補聴器のオーダーメイド耳あな型補聴器なら、少し長めの外耳道原型通り仕様なので、一度装用したら落とす心配はありません。マイクロホンの位置も、耳かけ型補聴器ではこめかみ辺りになるのに対して、耳あな型ならば外耳道入り口なので耳介(耳たぶ)の集音効果が活用出来ますし、電話の受話器位置も補聴器が無い状態と同じように使えます。

成城補聴器はオーダーメイド耳あな型補聴器を長年おすすめしています

成城補聴器フィッティングルームは上記グラフにも載らない1989年(平成元年)の創業です。創業者の東谷圭子は耳あな型、耳かけ型のシーソーゲームを横目に多くの機種を扱いながら、難聴の方に最適な調整、形状を考え続けました。その結果、独自のフィッティング理論を構築して今に至ります。

その後は高度な耳型採取技術を必要とする「オーダーメイド耳あな型補聴器(成城補聴器仕様)」を主体にご提案して参りました。数字で示すとその割合(補聴器業界ではオーダー率と言います)は、2020年度実績で78.38%(福祉の補聴器を含む統計)。殆どはPR-536(10)電池を用いる極小のCIC補聴器(Completely-In-Canal)です。10台の補聴器を販売したら、その内8台がオーダーメイド耳あな型補聴器になる計算です。

まさに上記のグラフの真逆を走る、業界では珍しい販売割合です。ちなみに日本のオーダー率平均(耳あな型)は2020年実績で26.42%です。成城補聴器フィッティングルームは平均的な補聴器販売店の3倍耳あな型の割合が高い、特殊な店であると言えます。

全国平均 オーダー率 オーダーメイド耳あな型補聴器
全国平均 オーダーメイド補聴器の割合
成城補聴器 オーダー率 オーダーメイド耳あな型補聴器
成城補聴器 オーダーメイド補聴器の割合

オーダーメイド補聴器は、どの店でも作ることが出来るわけではありません

オーダーメイド耳あな型補聴器は、耳型採取という医療類似行為が必要なため、医師、言語聴覚士、もしくは認定補聴器技能者の資格がないと製造することが出来ません。

Ⅱ−3. 耳型採型について

a. 外耳道・鼓膜が正常な者の耳型採型は医療類似行為であり、病院・診療所以外の補聴器販売店では認定補聴器技能者が行うことが妥当である。認定補聴器技能者以外の無資格者が耳型採型を行うことは不適切であると考える。

一般社団法人 日本聴覚医学会 福祉医療委員会報告「補聴器販売に関連する医療類似行為に関する見解」 Audiology Japanより抜粋

おすすめは「成城補聴器フィッティングルーム」で作る”オーダーメイド耳あな型補聴器”です

成城補聴器フィッティングルームでは認定補聴器技能者 有資格者が医師の指導の下、耳型採型を慎重に行わせて頂いております。大切なお耳ですから、耳型採型・耳型採取が得意な成城補聴器におまかせいただければ安心、安全です。オーダーメイド耳あな型補聴器、耳かけ型補聴器用イヤモールドのための耳型採取について、是非お気軽にご相談くださいませ。


Q.

耳あな型と耳かけ型。どちらが良いの?

A.

オーダーメイド耳あな型補聴器を、成城補聴器フィッティングルームであつらえるのが、お薦めです!

補聴器ができるまで
オーダーメイド耳あな型補聴器ができるまで(動画) リオンテクノ

どんな形状の補聴器がオススメなの?

どんな形状の補聴器がオススメなの?

どんな形状の補聴器がオススメなの?

成城補聴器がお勧めする補聴器 -1
オーダーメイド耳あな型 (CIC)